職場でマウントを取る人の末路|後輩を鼻で笑っていた先輩は、2年で後輩に抜かれた

職場でマウントを取る人の末路|後輩を鼻で笑っていた先輩は、2年で後輩に抜かれた

「なんでそんなやり方してるの?」

「何してんの(笑)」

言われたとおりにやっているのに鼻で笑われて、言い返せばもっと面倒になりそうだから、黙って飲み込んでいる。

そんな毎日が続けば、「この人、いつか痛い目を見ればいいのに」と思うのは当然だ。


僕は建設業で働いていた頃、後輩を小馬鹿にしてばかりいる先輩を近くで見ていた。

しかもその先輩は、僕の従兄弟。


先に結論を書くと、マウントを取っていた従兄弟は、約2年で後輩の僕に日当が並ばれ、社長から「あいつは7年もいるけど…」と言われるようになった。

人を下げても、自分は上がらない。

マウントを取る人の末路は、下にいた人に静かに抜かれることだと思う。

🦥 職場でマウントを取る人の末路(僕が見た2人)

  • 下にいた人に抜かれる:後輩を鼻で笑っていた7年目の先輩(従兄弟)は、約2年で後輩の僕に日当が並ばれた
  • 人が黙り、離れていく:社員を否定してばかりの社長のもとからは人が辞め、隠れていたミスだけが残った
  • 心理:人を下げて、自分を大きく見せたい。自信のなさの裏返しだと思う
  • 対処法:張り合わず、仕事の結果で見せる。結果を見てくれる人がいない職場なら、離れていい
もくじ(タップで開閉) ▼

第1章:職場でマウントを取る人の末路① 下にいた人に抜かれる

◾️ミスを鼻で笑い、言われたとおりのやり方まで否定する

建設業の会社に、7年いる先輩がいた。

それが僕の従兄弟で、社長の言うことには何でも「YES」と答えるのに、後輩の前に立つと態度が変わる人だった。


後輩がミスをすると、「何してんの」と鼻で笑って小馬鹿にする。

社長に言われたとおりの作業方法で進めていても、「なんでそんなやり方してるの?」と否定から入る。


僕の先輩(従兄弟から見れば後輩)は、「いつも馬鹿にされている気がする」とこぼしていた。

話題もだいたい、その場にいない人の悪いところだった。

◾️後輩たちは、話しかけなくなった

後輩たちはだんだん嫌になって、できるだけ従兄弟と話さないようになっていった。


身内だったこともあり、僕なりに注意したことはある。

でも変わらなかった。

(人に言われて変わるくらいなら、最初からやっていないのだと思う)

◾️僕は言い返さず、仕事で見せることにした

言い返して張り合えば、同じ土俵に立つことになる。

だから僕は言い返すより、言われた仕事を早く、きれいに終わらせることに集中した。


続けているうちに、同じ作業をしても、僕の方が時間がかからずに終わるようになっていった。

◾️約2年で日当が並び、社長は「あいつは7年もいるけど…」と言った

入って約2年で、僕の日当は従兄弟とほとんど変わらない額になった。


社長も「あいつは7年もいるけど…」と口にするようになり、僕のことはよく褒めてくれた。

後輩を下げても自分の評価は上がらないし、上の人は、誰が結果を出しているかをちゃんと見ている。


マウントを取る人の1つ目の末路は、見下していた下の人に、静かに抜かれることだ。

◾️抜かれてから、従兄弟は後輩の話を聞くようになった

そこから従兄弟は変わり、後輩の意見にも素直に耳を傾けるようになった。

すると、本人の作業スピードも品質も上がっていく。


変わったのは、僕が注意した時ではなく、抜かれた時だった。

だから、あなたが相手を変えようと頑張る必要はないと思う。

第2章:職場でマウントを取る人の末路② 人が黙り、離れていく

◾️「昔は寝る暇もなく仕事していた」と言う社長

金物屋で働いていた時の社長も、マウントを取る人だった。

(本人は気づいていなかったと思う)


口では「会社を大きくしたい」と言うのに、従業員はみんな辞めていく。

社員にかける言葉は、たとえばこんな感じだ。


「昔は寝る暇もなく仕事していた」

「なんでそんなやり方した?」

「別に俺一人でも食っていけるけど」

◾️社員は社長の前で話さなくなり、辞めていった

そう言われ続けた社員は、だんだん社長の前で話さなくなり、結局辞めていった。


何を言っても否定されるなら、黙っているのが一番安全だ。

それは社員がだらしないのではなく、そういう職場を社長が作っていたのだと思う。

◾️辞めたあとに、隠されていたミスが出てきた

社員が辞めたあとに分かったのは、仕事のミスを隠していたことだった。

その尻拭いは、残った社員ですることになった。


言えば否定される職場では、人はミスを言わなくなる。

研究でも、チームの中で「ここなら言っても大丈夫」と思えるかどうか(心理的安全性)が、ミスを認めたり助けを求めたりする行動と結びついていることが分かっている(Edmondson, 1999)。


マウントを取る人が上に立つほど、悪い知らせは上がってこない。

マウントを取る人の2つ目の末路は、まわりが黙り、気づいた時には人も情報も残っていないことだ。

第3章:職場でマウントを取る人の特徴|僕が見た2人に共通していたこと

従兄弟と社長は、立場も年齢も違う。

それでも並べてみると、マウントの取り方には共通点があった。

🦥 職場でマウントを取る人の特徴(僕が見た2人)

・上には従い、下には強く出る(従兄弟は社長に何でも「YES」だった)

・相手のやり方を、まず否定から入る(2人とも「なんでそんなやり方…?」と言っていた)

・その場にいない人の悪口が多い

・昔の苦労話で、自分を大きく見せる(「昔は寝る暇もなく仕事していた」)

・「自分一人でもできる」と言って、まわりを下に置く(「別に俺一人でも食っていけるけど」)

特に「なんでそんなやり方…?」は、2人ともよく口にしていた。

質問の形をしているけど、本当は答えを聞きたいわけではなく、「自分の方が分かっている」と見せるための言葉なのだと思う。

(だから、まじめに理由を説明しても、だいたい次の否定が返ってくる)

第4章:マウントを取る人の心理|人を下げて自分を大きく見せたい

◾️従兄弟は、プライベートでも人を下げていた

従兄弟は仕事の時だけでなく、普段から人を否定したり、馬鹿にしたりすることばかり言っていたようだ。

今思えば、人を下げることで、自分を大きく見せようとしていたのだと思う。

◾️自信がない時ほど、人は「下」を見て安心する

心理学には「下方比較」という考え方がある。

自分に自信がない時や、自分の立場が脅かされていると感じる時ほど、人は自分より下にいる人と比べて気分を保とうとする、というものだ(Wills, 1981。当てはまらない場面もあるという研究もある)。


7年いても後輩に抜かれそうな先輩と、人が辞めていく会社の社長。

2人とも、本当は自分の立場が不安だったのかもしれない。

マウントは強さではなく、不安の裏返しなのだと思う。

◾️上には「YES」、下には強く出る

従兄弟は社長には何でも「YES」なのに、後輩には強く出ていた。

強く出る人は、言い返してこない相手を選んでいるのだ。


これは怒鳴る人や暴言を吐く人とも同じで、くわしくは別の記事に書いた。

▶︎【実録】暴言を吐く人の末路|「怒鳴っていい人リスト」から抜ける方法

第5章:マウントを取る人への対処法|言い返さずに自分を守る

職場で失礼な態度を取られるのは、めずらしいことではない。

アメリカで14年間、何千人もの働く人に聞いた調査では、98%が職場で失礼な扱いを受けたことがあると答えている(Porath & Pearson, 2013)。

あなたが弱いから狙われているわけではない。

◾️張り合わず、仕事の結果で見せる

マウントに言い返すと、相手はもっと強く出てくる。

僕がやったように、相手の土俵には乗らず、自分の仕事を早く、きれいに終わらせることに力を使ってほしい。

◾️「言われたとおりのやり方」は、指示した人の名前を出して返す

「なんでそんなやり方してるの?」と言われたら、「社長(上司)にこのやり方でと言われています」と返せば十分だ。

あなたのやり方への否定を、指示した人への否定に置きかえると、相手はそれ以上言いにくくなる。

◾️その場にいない人の悪口に乗らない

マウントを取る人は、その場にいない人の話をよくする。

そこで一緒に悪口を言うと、次はあなたがいない場所で、あなたが話題にされる。

相づちだけで流して、話を広げないようにしよう。

◾️人格を否定されるなら、パワハラになることもある

厚生労働省の指針では、「人格を否定するような言動」や「他の労働者の前で大声で威圧的に叱ることを繰り返す」ことが、パワハラの「精神的な攻撃」の例に挙がっている。

相手が先輩や同僚でも、経験や知識の差があって逆らいにくい関係なら、パワハラになることがある。


鼻で笑う程度だと、パワハラと言えるかは状況次第だ。

気になるなら、言われた日時と言葉をメモしておき、社内の相談窓口や、労働局の総合労働相談コーナーに相談してみてほしい。

🦥 パワハラの「精神的な攻撃」の例(厚生労働省の指針より)

・人格を否定するような言動を行う

・業務の遂行に関する必要以上に長時間にわたる厳しい叱責を繰り返し行う

・他の労働者の面前における大声での威圧的な叱責を繰り返し行う

・相手の能力を否定し、罵倒するような内容の電子メール等を、その相手を含む複数の労働者宛てに送信する

出典:厚生労働省「事業主が職場における優越的な関係を背景とした言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針」(令和2年厚生労働省告示第5号)。あくまで例で、当てはまるかは状況によって変わる

◾️結果を見てくれる人がいない職場なら、離れていい

僕が従兄弟を抜けたのは、結果を見てくれる社長がいたからだ。

上に立つ人までマウントを取る職場なら、どれだけ頑張っても抜けないし、金物屋の社員のように黙って辞めるのを待つだけになってしまう。


そんな職場で心がすり減っているなら、今の自分の状態を確かめるところから始めてほしい。

あとがき:マウントを取る人を、あなたが変えなくていい

従兄弟が変わったのは、注意された時ではなく、下にいた僕に抜かれた時だった。

社長は最後まで、自分がマウントを取っていることに気づいていなかったと思う。


相手を変えるのは、あなたの仕事じゃない。

あなたは自分の仕事と、自分の機嫌だけを守ればいい。

🦥
鼻で笑われた日は、その人のことを考える時間を減らして、早く帰ろう。

📋 職場でマウントを取る人についてよくある質問

Q 職場でマウントを取る人の末路は?
🦥
A. 筆者が見たのは「下にいた人に抜かれる」と「人が黙り、離れていく」の2つです。 後輩を鼻で笑っていた7年目の先輩は、約2年で後輩に日当が並ばれました。社員を否定してばかりの社長のもとからは人が辞め、辞めたあとに隠されていたミスが見つかりました。
Q マウントを取る人の深層心理は?
🦥
A. 人を下げて、自分を大きく見せたい気持ちがあると考えられます。 心理学では、自信がない時や立場が脅かされていると感じる時ほど、人は自分より下の人と比べて気分を保とうとする「下方比較」が知られています(Wills, 1981)。マウントは強さではなく、不安の裏返しのことがあります。
Q マウントを取る人を黙らせる方法は?
🦥
A. 黙らせようとするより、張り合わないことです。 言い返すと相手はもっと強く出てきます。やり方を否定された時は「上司にこのやり方でと言われています」と、指示した人の名前を出して返すと、それ以上言われにくくなります。筆者は言い返さず、仕事の結果で見せることにしました。
Q マウントを取る癖がある人の特徴は?
🦥
A. 上には従い、下には強く出ることです。 筆者が見た人は、社長には何でも「YES」なのに後輩のミスを鼻で笑い、言われたとおりのやり方まで否定から入っていました。その場にいない人の悪口が多いことや、「昔は寝る暇もなく働いた」といった苦労話が多いことも共通していました。
Q マウントはパワハラになりますか?
🦥
A. 人格を否定する言動などは、パワハラになることがあります。 厚生労働省の指針では「人格を否定するような言動」が精神的な攻撃の例に挙がっています。相手が先輩や同僚でも、経験の差などで逆らいにくい関係なら当てはまることがあります。言われた日時と言葉を記録し、社内の窓口や労働局の総合労働相談コーナーに相談してください。
Q マウントを取る人は変わりますか?
🦥
A. 本人が気づけば変わることもありますが、あなたが変える必要はありません。 筆者の従兄弟は、注意しても変わりませんでしたが、後輩に抜かれてから後輩の話を聞くようになりました。相手を変えるより、自分の仕事と自分の機嫌を守ることを優先してください。



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