- 「仕事を辞めて収入がないのに、住民税と国保の納付書が届いた」
- 「無職で税金が払えない。払わないとどうなるの?」
そんな不安を抱えていたら、本当にしんどいと思う。
住民税も国保も前年の収入で決まるから、仕事を辞めて収入がゼロになっても、働いていた頃の収入で計算された金額がそのまま届く。
僕は仕事を辞めて失業保険をもらい終わって半年で、手持ちが5万円くらいしかなくなって「税金の支払いできない...」となったことがある。
そんな時に社会福祉協議会、生活困窮者の窓口、市役所の3つを回った。
🦥 無職で税金が払えない人へ(この記事の結論)
- 無職でも住民税・国保・国民年金は届く:前年の収入で決まるから
- 払えない時は期限の前に連絡する:「払う気はあるけど収入がない」と正直に伝える
- 僕は4か月待つ方向で動いてもらえた:ただし督促状は毎月のように届いた
- 緊急小口資金は「貸す」制度:返済の目処が立たないと借りられない。僕は断られた
- 生活保護は車があると原則難しい:ただし例外もある
- 相談は収入が止まった時点で行く:減ってからでは選べることが少ない
先に言っておくと、僕の場合は相談に行っても仕方なかった気がしているが、税金の相談は払えなくなる前にしておいて良かったと思っている。
窓口で実際に何を言われてどうなったのかを伝えるが、状況はきっと違うと思うので僕の体験は参考程度で聞いてほしい。
もくじ(タップで開閉)
- 第1章:無職でも住民税・国保は届く|前年の収入で決まるから
- ◾️住民税は前年の収入で決まる|僕は年17万円くらいだった
- ◾️国保は1期2万円ちょっと|実際に届いた督促状
- ◾️国民年金は免除を申請できる|僕は3回とも市役所で申請した
- 第2章:【体験談】無職で税金が払えなくなった僕が回った3つの窓口
- ◾️失業保険が終わって半年で手持ちは5万円になっていた
- ◾️社会福祉協議会:緊急小口資金は「返済の目処が立たないから貸せない」
- ◾️生活困窮者の窓口:ハローワークの仕事を紹介された
- ◾️「車を手放すか生活保護を諦めるか」と聞かれた
- ◾️市役所に電話:「払う気はあるけど収入がない」と正直に伝えた
- ◾️待ってもらっていても督促状は毎月のように届く
- ◾️2か月後に困窮者の窓口から確認の電話が来た
- 第3章:無職で税金が払えない時に僕の体験から伝えたい3つのこと
- ◾️相談はギリギリになってからではなく早めにする
- ◾️緊急小口資金は「貸す」制度|無職で収入の見込みがないと借りにくい
- ◾️車があっても生活保護を諦める前に例外を確認する
- 第4章:無職で住民税・国保が払えない時の相談の仕方
- ◾️住民税を払わないとどうなる?督促状から差し押さえまでの流れ
- ◾️期限の前に電話する|窓口の名前は自治体によって違う
- ◾️電話で伝えることは4つだけ
- ◾️分割・猶予・減免の違い|どれになるかは自治体しだい
- 第5章:無職の税金・保険料は申告や申請で減らせることもある
- ◾️無職で収入がなくても「所得の申告」をする|国保の軽減に必要
- ◾️退職後のお金はシミュレーターで確認できる
- あとがき:無職で税金が払えないことより黙っていることの方が怖い
- 📋 無職で税金が払えない時によくある質問
税金や国民健康保険料は、民間の借金とは違って「自己破産しても免責されない(消えない)」法律上最も強力な請求権を持っている。(破産法第253条)
一番損をするのは「黙って無視すること」だから、放置せずにすぐ電話を入れて未来の自分を守ってあげてね🦥
第1章:無職でも住民税・国保は届く|前年の収入で決まるから
無職で税金が払えない時は「収入がないのになぜ税金を払わないといけないのか」と感じると思う。
答えは、住民税も国保も「前年の収入」で決まるからだ。
◾️住民税は前年の収入で決まる|僕は年17万円くらいだった
住民税は、前年の1月から12月までの収入をもとに計算され、次の年の6月から払う仕組みになっている。
だから仕事を辞めて収入がゼロになっても、働いていた頃の収入で決まった住民税が届く。
僕が税金を払えなかった頃は年17万円くらいの住民税の支払いが必要だった。(森林環境税も一緒に入っている)
会社員の頃は税金が引かれた後の手取りを給料として受け取るが、仕事を辞めたあとは自分で払うことになる。
ちなみに失業保険には税金がかからない。(雇用保険法12条)
失業保険だけで暮らした年は住民税の計算に入らないので、収入が少ない年のあとは住民税も下がるということだ。
均等割(約5,000円)には国税の「森林環境税(年1,000円)」も含まれており、多くの自治体で同じで、独自の上乗せがある自治体でも差は年数百円〜千円台程度。どこに住んでいようと前年働いていたならこの金額が届くのが住民税のルール🦥
◾️国保は1期2万円ちょっと|実際に届いた督促状
僕の国保は1期あたり2万2000円くらいだった。
記憶では期によって少しずつ違っていて、実際に届いた督促状を見ると、第2期の税額は21,600円になっている。
督促状には督促手数料が100円ついていて「本督促より前の未納額」の欄には22,300円と書かれていた。
督促手数料は自治体の条例で決まっていて、金額は自治体によって違う。
それと国保は自治体によって「国民健康保険税」と「国民健康保険料」の2種類の呼び方があって、僕の住んでいる市は「税」だった。
◾️国民年金は免除を申請できる|僕は3回とも市役所で申請した
失業保険の申請をしにハローワークに行くと教えてもらえるが、国民年金は保険料の免除を申請できる。(失業による特例免除)
僕は3回とも市役所の窓口で申請した。
今はマイナポータルから家でも申請できるので、窓口に行くのがしんどい人はそちらでもいい。
全額免除された期間も、老後の年金の計算では半分(2分の1)が反映される。
めんどくさがって放置するより、免除を申請しておいた方がずっといい。
今仕事を辞めた場合に住民税や国保がどのくらい来そうかは、シミュレーターで目安を出せるので参考にしてほしい⬇️
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第2章:【体験談】無職で税金が払えなくなった僕が回った3つの窓口
ここからは僕の話だ。
窓口の対応は自治体によって違うから、あくまで「僕の住んでいる市ではこうだった」として読んでほしい。
◾️失業保険が終わって半年で手持ちは5万円になっていた
失業保険を受け取り終わってから半年くらいたった頃。
個人事業でやっていこうと動いてはいたが収入にはつながらず、気づけば手持ちは5万円くらいになっていた。
国民年金は免除してもらっていたが、住民税と国保はそれまでしっかり払っていたのだが、生活費もあるのでもう払えそうにない。
税金を払えず不安だったので、お金を借りられる制度がある社会福祉協議会に向かった。
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◾️社会福祉協議会:緊急小口資金は「返済の目処が立たないから貸せない」
緊急小口資金は、社会福祉協議会が窓口になっている無利子の貸付だ。(普通の借金は年十数%の利息がつくけど、緊急小口資金は借りた金額を返せばいい)
上限は10万円で、借りてから2か月後に返済が始まり、12か月以内に返す決まりになっている。
「手元に5万円しかない」と相談すると最初に言われたのは「もっと早く相談に来てほしかった」という言葉だった。
だが結局は「返済の目処が立たないから貸せない」と断られる。
緊急小口資金は「もらう」お金ではなく「借りる」お金なので、返す見込みがない人には貸せないのだ。
制度の決まりだから仕方ないし、窓口の人が意地悪をしているわけではない。(返す目処があるなら、そもそも相談するまで困っていないんだけどね)
お金は貸せないということで、同じ建物の中にある生活困窮者の窓口に案内された。
◾️生活困窮者の窓口:ハローワークの仕事を紹介された
生活困窮者の窓口は、生活に困った人の相談をまとめて受けてくれる場所だ。(生活困窮者自立支援制度)
僕は「事業をやっていこうと思っている」と伝えたけど、返ってきたのは「普通に働いた方がいい」という答えで、ハローワークの求人を紹介された。
30分くらい話をして、手持ちが5万円くらいしかないことも伝えているが、最後に言われたのは「もっとお金がない人もいるので、もっとお金がなくなったらまた連絡ください」だった。
正直「借金してから相談に来いってことか?」と思ったが、窓口の人も限られた支援をより困っている人から順に回しているのだけ。
手持ちが5万円あるとすぐの支援にはならないことがあるというのは、実際に相談してみて分かったことだ。(僕がこうだっただけで、一応早めに相談してね)
◾️「車を手放すか生活保護を諦めるか」と聞かれた
生活困窮者の窓口では生活保護の話にもなった。
そこで言われたのが「車があるから生活保護は受けられない」ということだ。
「車を手放せば生活保護の申請ができるかもしれないけど、車を手放すか、車を持ち続けて生活保護を諦めるか、どうされますか?」とも確認された。
僕の住んでいるところはそこそこ田舎だから、車がないと仕事をしようにも通勤すら難しくなる。
だから僕は車を手放さないことを選んだ。
生活保護と車の決まりについては、第3章で書いておく。
現金給付だけでなく「医療費が全額タダ」「住民税や国民年金、国保料がすべて0円(免除・非課税)」になるため、手持ちのお金が底をついたときの最も強力な命綱となる。
| 地域の区分(級地) | 生活扶助(生活費) | 住宅扶助(家賃上限) | 毎月の受取目安(合計) |
|---|---|---|---|
| 大都市(1級地-1) 東京23区、大阪市、横浜市など |
約 75,000 〜 80,000円 | 上限 約 53,700円 | 約 13 万円前後 |
| 中核都市(2級地) 地方中核市、県庁所在地など |
約 70,000 〜 74,000円 | 上限 約 40,000 〜 45,000円 | 約 11 〜 12 万円 |
| 地方・郡部(3級地) 中小都市、町村部など |
約 65,000 〜 68,000円 | 上限 約 30,000 〜 38,000円 | 約 10 〜 10.5 万円 |
| 扶助の種類 | 対象となる費用と内容 | 支給の形 |
|---|---|---|
| ① 生活扶助 | 食費、電気・ガス・水道(使用分)、日用品、被服費など日常の生活費 | 現金支給(毎月定額) |
| ② 住宅扶助 | アパート等の家賃(自治体ごとの基準上限額まで)や更新料 | 現金支給(大家へ代理納付も可) |
| ③ 医療扶助 | 病院・クリニックでの診療費、検査費、手術費、処方薬代 | 自己負担0円(現物支給) |
| ④ 介護扶助 | 要介護者が利用するデイサービスや訪問介護などの利用料 | 自己負担0円(現物支給) |
| ⑤ 教育扶助 | 小中学校の義務教育にかかる教材費、学用品、給食費、通学用品 | 現金支給 |
| ⑥ 生業扶助 | 就職するための技術習得費用、資格取得費用、高校の就学費用 | 実費支給(基準額あり) |
| ⑦ 出産扶助 | 病院での分べん費用、衛生材料費などの出産にかかる実費 | 実費支給(基準額あり) |
| ⑧ 葬祭扶助 | 遺体の検案、火葬、埋葬などの最低限の葬儀にかかる費用 | 実費支給(基準額あり) |
| 対象の項目 | 免除・減免の内容 | 手続きと注意点 |
|---|---|---|
| 医療費(病院・薬代) | 全額無料(0円) | 福祉事務所で「医療券」を発行してもらい受診する。保険証は使わない。 |
| 国民健康保険料 | 脱退(0円) | 国保の適用除外となり、保険料の支払い義務自体がなくなる。 |
| 国民年金保険料 | 全額法定免除(0円) | 市役所の年金窓口で手続き。「法定免除」となり将来の年金受給資格期間にも全額反映。 |
| 住民税(市民税・県民税) | 非課税・全額免除 | 生活保護法による保護を受けている間は、住民税は一切かからない。 |
| NHK放送受信料 | 全額免除(0円) | 福祉事務所で証明書をもらい、NHKに免除申請書を提出すると無料になる。 |
| 水道・下水道料金 | 基本料金の減免 | 多くの自治体で「水道の基本料金」や下水道使用料が無料・割引になる(申請が必要)。 |
| 公営交通(バス・地下鉄) | 無料乗車証の発行 | 自治体により「福祉乗車証」が交付され、市内バスや地下鉄が無料になる場合がある。 |
「車があるから生活保護は受けられない。車を手放すか諦めるかどちらにしますか?」と二者択一を迫られた時に僕は諦めたが、厚生労働省のルールでは「公共交通機関の利用が著しく難しい地域の通勤」や「おおむね6か月以内に働いて保護から抜けられる見込みがある場合」などは、例外的に車の保有が認められるケースがある。
生活保護は国民の権利だから、もしもの時はしっかり申請してほしい🦥
◾️市役所に電話:「払う気はあるけど収入がない」と正直に伝えた
社会福祉協議会でも生活困窮者の窓口でも特に成果は得られなかったから、税金の相談をするために市役所に電話した。
最初は「分割ででも払ってもらわないといけない」と言われたが「払う意思はあるけど収入がない」と伝えると「生活保護も視野に」という話になった。
困窮者の窓口で車のことを言われたと伝えると、こう言ってもらえた。
「4か月待つ方向で動いておくので、それでも払えなそうな時は連絡ください。払えるようになった時も連絡ください」
3つの窓口を回って一番助かったのはこの電話だった。
やったことは正直に事情を話しただけ。
もしも計算して税金の支払いが厳しくなりそうなら、早めに役所に連絡しておいた方がいいと思う。
◾️待ってもらっていても督促状は毎月のように届く
税金の支払いを待つ方向で動いてもらってからも、督促状は毎月のように届いた。
気になって電話で確認すると、自治体の仕組みでそうなっていると説明される。
待ってもらうことと督促状が届かなくなることは別の話らしい。
督促状が届いて不安になったら、僕のように電話で確認してみるといい。(督促状が届くかは自治体によって違うと思う)
◾️2か月後に困窮者の窓口から確認の電話が来た
相談から2か月後、困窮者の窓口から電話がかかってきた。
実はその前にも何度か電話をくれていたらしいが、家の電波が悪くて気づいていなかった。
「その後どうですか?」と聞かれて「一件仕事を受けられたので、なんとかギリギリつながってます」と答える。
話している途中で電波が悪くなって電話が切れてそれっきりだ。
相談の最後に「もっとお金がない人もいるので、もっとお金がなくなったらまた連絡ください」と言われたのはこたえたけど、ちゃんと気にかけてくれていたらしい。
第3章:無職で税金が払えない時に僕の体験から伝えたい3つのこと
3つの窓口を回って分かったのは、制度があることより「どのタイミングで行くか」の方が大事だということだ。
◾️相談はギリギリになってからではなく早めにする
「もっと早く相談に来てほしかった」と「もっとお金がなくなったらまた連絡ください」は、矛盾しているようでどちらも本当なのだと思う。
個人事業主だが仕事を受けられていなかったので借りるには返す見込みがないし、手持ちが5万円だと支援を受けるにはまだお金があると感じられたのだろう。
僕はどっちつかずの位置にいたわけだ。
ただ相談に行くのは、貯金がなければできれば失業保険が終わる前がいい。
早く相談すれば、税金の分割や待ってもらう相談も落ち着いて選べる。
◾️緊急小口資金は「貸す」制度|無職で収入の見込みがないと借りにくい
緊急小口資金が向いているのは、次の仕事が決まっていて給料日までのつなぎが欲しい人のように、返す見込みが立つ人だ。
僕のように収入の見込みが立たない時は、借りることより税金を待ってもらう相談や、家賃の支援(住居確保給付金)が使えないかを一緒に聞いた方がいい。
住居確保給付金は、仕事を失って家賃が払えない人に家賃相当額を支給する制度で、窓口は生活困窮者の窓口(自立相談支援機関)になっている。
※もし賃貸に住んでいて家賃が払えないなら、手持ち5万円なら家賃を国が補助してくれる『住居確保給付金』の対象になる可能性が高いので、賃貸の人は必ず窓口で家賃補助のことを聞いてみてほしい。
| 項目 | 内容・基準 | ポイント |
|---|---|---|
| 支給額 | 住んでいる地域の「生活保護の住宅扶助基準額」が上限 単身:約 3.3万 〜 5.37万円 / 月 |
実際の家賃額または上限額のいずれか低い方 |
| 支給期間 | 原則 3か月間(最長 9か月間まで延長可) | 3か月ごとに求職活動の状況等を確認して延長判定 |
| 支給方法 | 自治体から「大家さん・管理会社の口座」へ直接振込 | 返済不要(給付) 本人の口座を経由しない安心設計 |
| 相談・申請窓口 | お住まいの自治体の「自立相談支援機関」 (市役所の生活支援窓口や社会福祉協議会など) |
「家賃の補助の相談がしたい」と伝えれば案内される |
| 条件項目 | 満たすべき基準 | 状態の目安 |
|---|---|---|
| ① 退職・収入状況 | ・仕事を辞めてから2年以内 ・または、本人の都合によらず給与・収入が激減している |
無職・休業・廃業・シフト激減など |
| ② 月の収入基準 | 月の世帯収入が「基準額(市町村民税均等割非課税額の1/12)+ 家賃基準額」以下 単身目安:月収 約 13万 〜 14万円以下 |
失業中で収入がゼロなら確実にクリア |
| ③ 預貯金(資産) | 手元の預貯金合計が「基準額 × 6」以下(上限100万円) 単身目安:貯金 約 46万 〜 50万円以下 |
貯金が尽きかけている(手持ち5万円など)なら余裕でクリア |
| ④ 求職活動 | ハローワークで誠実に仕事を探す意思があること (月2回以上の職業相談、週1回以上の応募など) |
働く意欲があれば問題なし |
もし「賃貸アパートに住んでいて、退職や無職で家賃が払えなくなっている」なら、この住居確保給付金は真っ先に申請すべき制度。
手持ちが数万〜十数万円に減っている時点で、貯金要件(約50万円以下)と収入要件はほぼ満たしている。
「家賃が払えなくて大家さんに怒られる」「督促で追い出される」という最大の生活不安を原則3か月(最長9か月)ゼロにできる🦥
◾️車があっても生活保護を諦める前に例外を確認する
生活保護では車は処分するのが原則だ。
ただ厚生労働省の決まりでは、例外として車を持ったままでいいとされることもある。
| 車を持ったままでいいとされることがある例 | 中身 |
|---|---|
| 公共交通機関が使いにくい地域の通勤 | バスや電車で通うのが著しく難しく、通勤に車が欠かせない場合 |
| おおむね6か月以内に働いて抜けられる見込みがある | 車を売ってもたいしたお金にならず、働いて生活保護から抜けられる見込みが確実な場合は、処分を待ってもらえることがある |
| 障害がある人の通院・通所など | 公共交通機関を使うのが難しい場合 |
判断するのは福祉事務所だが、僕は確認する前に車を手放さない選択をした。(事業で人に会いに行くのにも必要だから)
もし通勤や仕事探しに車が欠かせないなら、生活保護を諦める前に「例外に当てはまらないか」を聞いてみてほしい。
第4章:無職で住民税・国保が払えない時の相談の仕方
ここからは、実際に払えない時にどう動けばいいかをまとめておく。
◾️住民税を払わないとどうなる?督促状から差し押さえまでの流れ
住民税を払わないまま放っておくと、こういう流れで進んでいく。
払えないまま何も言わずに放置すると、納期限の翌日から延滞金が日割りで加算され、最終的には裁判なしで銀行口座や給料が差し押さえられることもある。
| 時期の目安 | 届く書類・役所の動き | 何が起きているか(放置のリスク) | 今すぐやるべき行動 |
|---|---|---|---|
| STEP 1 納期限の翌日〜 |
延滞金のカウント開始 まだ書類は届かない |
法律上、納期限の翌日から日割りで延滞金が加算され始める。 | 手元にある納付書で速やかに支払う。 |
| STEP 2 約20日〜1か月後 |
「督促状」の送付 ※法律上の必須手続き |
地方税法第331条により「督促状を発した日から10日を経過した日までに完納しないときは財産を差し押さえなければならない」と規定されており、法律上はいつでも差押え可能な状態になる。 | 【最重要分岐点】 督促状を持って市役所の収納課(納税課)へ電話・相談する。 |
| STEP 3 約1〜3か月後 |
催告書・電話・訪問 並行して「財産調査」の開始 |
役所の担当者が、本人の同意なしに銀行口座の残高、勤務先(給与)、生命保険、車、不動産を徹底的に照会・調査する。(質問検査権) | 「払う意思はあるがお金がない」と正直に伝え、分納や猶予を申し出る。 |
| STEP 4 差押え直前 |
「差押予告通知書」 赤や黄色の警告封筒 |
「○月○日までに連絡または納付がなければ、上記調査で判明した財産を差し押さえます」という最終通告。 | 指定された期日までに絶対に役所へ連絡する。(放置は即アウト) |
| STEP 5 最終執行 |
「財産の差押え(執行)」 | 裁判所の令状なしで強制執行。 ・銀行口座から滞納額が即座に引き落とされる(口座凍結) ・勤務先の給料が天引きされる(会社に確実にバレる) ・車にタイヤロック(運行停止)や動産差押 |
差押え完了。事後解除は極めて困難。 |
ナマケ者の現場メモ:役所は「無視する人」には厳しいが「相談する人」には優しい
勇気を出して市役所の収納課に電話し『払う意思はあるのですが、現在収入が途絶えていて一括ではどうしても払えません』と正直に伝えれば、事情を理解してくれるはず。
役所が一番怒るのは「通知を無視して連絡も寄こさない人」だ。無視を続けると「悪質な滞納者」とみなされて情け容赦なく口座を差し押さえられるが、納期限の前や督促状が届いた時点で自分から連絡すれば、分割納付(分納)や徴収猶予に柔軟に応じてくれる🦥
実際には督促状が来てすぐに差し押さえになるより、催告書などが届いてからのことが多い。
それでも放っておくほど選択肢は少なくなる。
国保も「税」の自治体なら住民税と同じ地方税の流れで進むし「料」の自治体でも督促や延滞金、差し押さえの仕組みがある。
滞納が長く続くと、病院でいったん医療費を全額払う形になることもあるので、国保は特に早めに相談した方がいい。(僕は体が丈夫だから病院にほぼ行かないけど)
しかし国保を1年以上滞納して「特別療養費」の対象になると(2024年12月に資格証明書から切り替わった仕組み)、病院や薬局の窓口で10割(全額自己負担)を現金で支払わなければならなくなる。
| よくある受診ケース | 一般的な診療・処方の内訳 | 通常の窓口負担 (3割負担) |
国保滞納・特別療養費 (いったん10割負担) |
|---|---|---|---|
| 軽い風邪・発熱 内科クリニック受診 |
初診料 + 問診 + 院外処方箋 + 調剤薬局(解熱剤・風邪薬等) |
約 2,500 円 | 約 8,500 円 |
| インフル・コロナ疑い 発熱外来受診 |
初診料 + 抗原定性検査 + 処方箋 + 調剤薬局(抗ウイルス薬等) |
約 4,500 円 | 約 15,000 円 |
| 虫歯の治療・歯石取り 歯科医院受診(初診時) |
初診料 + パノラマレントゲン検査 + 歯周病検査 + 軽度虫歯の充填 |
約 3,500 円 | 約 12,000 円 |
| 激しい腹痛・胃痛 精密検査と点滴 |
初診料 + 血液検査 + 腹部エコー + 点滴投与 + 胃腸薬処方 |
約 7,000 円 | 約 24,000 円 |
| 転倒・足首の捻挫や骨折 整形外科受診 |
初診料 + レントゲン複数枚撮影 + ギプス・シーネ固定 + 湿布・鎮痛剤 |
約 6,000 円 | 約 20,000 円 |
普通の3割負担なら2千円〜3千円で済む風邪の受診も、国保を放っておいて特別療養費(いったん10割負担)の対象になると、窓口でいきなり8千円〜1万円以上の現金を請求される。
あとから7割分を申請できるけど、滞納している保険料に回されて手元に戻らないことも多い。
「特別療養費に切り替える」というお知らせが届いた段階でも、市役所の国保窓口へ行って「払う意思はあるが、今は一括で払えないので月数千円ずつ分納したい」と相談すれば、通常の3割負担のままにしてもらえることもある。
病院に行く機会が多い場合は特に役所に連絡を入れてほしい🦥
◾️期限の前に電話する|窓口の名前は自治体によって違う
住民税と国保の相談先は住んでいる市区町村の役所だ。
ただ窓口の名前が自治体ごとに違うので、迷ったら納付書や督促状に書いてある電話番号にかけるのが一番早い。
| 払えないもの | 窓口の名前の例 |
|---|---|
| 住民税 | 納税課・収納課・税務課 |
| 国民健康保険 | 保険年金課・国保年金課(国保税の場合は納税課のことも) |
| 国民年金 | 市役所の国民年金の担当、年金事務所 |
| 生活費そのもの | 生活困窮者の窓口(自立相談支援機関)、社会福祉協議会 |
◾️電話で伝えることは4つだけ
電話で話すことは4つ決めておけば大丈夫。
📞 電話で伝える4つのこと
- 払う気はあること:これを最初に言う
- 今の収入:ないなら「ない」と正直に
- 手持ちのお金と、毎月の生活費:だいたいでいい
- いつ頃から払えそうか:分からなければ「分からない」でいい
例:「〇月が期限の住民税と国保のことで相談です。払う気はあるんですが、今は収入がなくて払えません。分割か、待ってもらうことはできますか?」
僕が実際に伝えたのも「払う意思はあるけど収入がない」の一言だった。
うまく話せなくても「払う気はあるけど収入がない」の一言だけは伝えてほしい。
◾️分割・猶予・減免の違い|どれになるかは自治体しだい
住民税と国保を払えない時の対応には、大きく分けて3つある。
| 対応 | 中身 |
|---|---|
| 分割(分納) | 毎月少しずつ払う。一番よく使われる |
| 徴収猶予 | 病気や失業などで払えない時に、原則1年以内は税を払うのを待ってもらう(地方税法15条) |
| 減免 | 税額そのものを減らす。条件は自治体の条例しだいで、失業で収入が大きく減った人が対象になる自治体もある |
僕は制度としての減免には当てはまらなかったけど、相談したことで「待つ方向」で動いてもらえた。
どれに当てはまるかは自分で判断せず、窓口で聞いてしまうのが早い。
第5章:無職の税金・保険料は申告や申請で減らせることもある
税金が払えない時の相談先を紹介したが、そもそも状況によっては金額を減らせる仕組みも用意されている。
◾️無職で収入がなくても「所得の申告」をする|国保の軽減に必要
国保には、世帯の所得が少ないと保険料の一部(均等割)が7割・5割・2割軽減される仕組みがある。
ただ、この軽減は所得の申告をもとに判定されるので、収入がゼロでも「収入がない」と申告していないと、軽減が受けられないことがある。
会社を辞めて収入がなかった年は、次の年の春に確定申告か住民税の申告をしておく。
これを忘れると、本当は下がるはずの国保が下がらないままになる。
ちなみに僕は前年に170万円以上の所得があったので、自治体の国保の減免要件に当てはまらなかった。
会社員の頃は、秋に会社から配られる年末調整の用紙を適当に出しておけば、会社が勝手に税金の計算を終わらせてくれる。
しかし、仕事を辞めて無職のままで年を越した場合、誰も税金の計算をしてくれない。
「収入がないから申告しなくていいや」と放置してしまうと、役所のシステム上は「所得が分からない人(未申告)」という扱いになってしまい、本来受けられるはずの「国民健康保険料の7割・5割・2割軽減」が自動適用されなくなる。
また、年内に少しでも働いて給料から源泉徴収されていた人は、確定申告をすることで払いすぎた税金が現金で戻ってくる(還付)可能性もある。
仕事をしていなくても、毎年2月〜3月になったら「住民税の申告(収入ゼロの申告)」または「確定申告」だけは絶対に忘れないでね🦥(今はマイナポータルで確定申告できるよ)
◾️退職後のお金はシミュレーターで確認できる
僕が経験したことだが、口座からお金が減り続ける不安は本当にしんどい。
その不安を想像して「仕事を続けるしかない」と、壊れるまで働き続ける人は多いだろう。
- 会社都合で仕事を辞めた人の国保の軽減
- 会社の健康保険を続ける任意継続
- 国民年金の免除
など、退職後に出ていくお金を減らせる制度はほかにもある。
これらを簡単に確認できるシミュレーターを作った。
ちなみに僕が使えたのは国民年金の免除だけだった。
あとがき:無職で税金が払えないことより黙っていることの方が怖い
無職で税金が払えないのは恥ずかしいことじゃない。
前年の収入で税額が決まる以上、仕事を辞めた人なら誰にでも起こることだ。
窓口ではこたえる言葉を言われたこともあるが、それでも正直に話せば待ってもらえたし、心配して電話をくれる人もいた。
怖いのは税金を払えないことより、黙って放っておいて不安や支払額を大きくすることだと思う。
電話することに抵抗があるかもしれないけど、その一歩を踏み出すだけできっと未来の自分が救われる🦥
📋 無職で税金が払えない時によくある質問
無職でも住民税は払わないといけませんか?
住民税が払えない時はどこに相談すればいいですか?
国民健康保険が払えないとどうなりますか?
待ってもらっているのに督促状が届くのはなぜですか?
緊急小口資金は無職でも借りられますか?
車があると生活保護は受けられませんか?
失業保険にも住民税はかかりますか?
📚 この記事で確認した資料
地方税法15条(徴収猶予)・329条(市町村民税の督促)・331条(滞納処分)/地方税法331条
雇用保険法12条(失業等給付は課税しない)
厚生労働省「生活困窮者自立支援制度」/生活福祉資金貸付制度(緊急小口資金)
厚生労働省「生活保護法による保護の実施要領の取扱いについて」(自動車の保有)
日本年金機構「国民年金保険料免除・納付猶予申請書の電子申請」
※2026年10月時点の情報。窓口の対応や減免の条件は自治体によって違う。この記事は法律相談ではないので、具体的なことは住んでいる自治体に確認してね。




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